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幻の時計ブランド・タカノ

こんにちは、高田屋の森田です。

1970年、アジアで最初に開催された、大阪万博(EXPO’70)は、日本の高度経済成長をシンボライズする一大イベントとなりました。

そして、今年2025年は、大阪・関西万博が開幕しました。 2005年に開催された愛・地球博に続き、20年ぶりに日本で開催される国際博覧会です。2025年4月12日の開会式には天皇皇后両陛下、および秋篠宮ご夫妻がご出席されました。11日に大阪入りされた天皇皇后両陛下のご宿泊されるホテルは、昭和天皇時代から変わらず中之島の「リーガロイヤルホテル」です。いやはや…すんごい警備です(笑)。

2019年大阪でG20サミットが行われた時も、まあまあな警備でした。ただし警備にあたる警察官のピリピリ度が違いますね。ピり度が高いのは、圧倒的にG20でしたが、人数の多さは、今回の警備ですね。15m感覚で20人くらいの私服警官がワラワラといます。パトカー、覆面パトカー…。

もしもこのタイミングで、ひったくりとか犯罪があったら、即捕獲されるでしょうね(笑)。

さて、皆様、万博行きますか?

私は、5月、6月と2回は行きます。パビリオン予約も当選し、ワクワクしています。

ただし、大阪の暑さが不安です。ほんとうにエグい熱さ(あえてのこの漢字選択)。7・8月に来られる方は、熱中症、熱さの対策をしっかり整えて挑んでください。

さて、今月の時計の内容のネタ探しに万博にちなんだ時計はないものかと検索いたしました。今回の大阪・関西万博には興味引くのがありません。なので先の大阪万博の記念時計を検索しましたら、面白いものを発見しました。

リコー社の大阪万博記念腕時計です。なんとも可愛らしいwww。カラーバリエーションはブラック、グリーン、ブルー…イエロー?5種類あったそうです。万博のシンボルマークをダイレクトにデザインした時計です。私はこういうデザイン大好きです。同時にセイコー社も万博記念時計を出しています。が!文字盤の12時位置の下にシンボルマークがあるだけで、リコー社の時計を見た後なので、正直つまらないデザインにしか見えません。

でも、リコー社?ってコピー機では知っていますが、時計メーカーだとは知りませんでした。

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リコー社を深堀しようかと思いましたが、リコー社自体ではないのですが、リコー社を語るに欠かせない「幻のブランド」があることを知りました。

父にそのブランドのことを聞きましたら、知っていました。だてに長く生きていませんね。

そのブランド名は「タカノ」というブランドです。

ざっと歴史をお話いたします。

いきなり時計を全面的に打ち出したブランドではなく、1899年に設立された「高野時計金属製品製造所」が原点でした。金属の研磨やそういった類を行っていたのでしょう。1938年より「高野精密工業」となり、その時は、掛時計や置時計のみであったようですが、1957年よりタカノ銘での腕時計の製造を本格的に始業し始めました。

タカノの腕時計は最新鋭のスイス製の設備とアメリカの品質管理方式を取り寄せ、本社笠倉工場で、近代的な工場で生産される腕時計は「世界的高級時計」として、歯車や脱進機などの部品の高い加工精度はもちろん、高級温度補正ひげぜんまい、保持精度を保つ耐震装置などを採用、また長年にわたり使えることを念頭に部品には磨きやメッキが施されるなど、まさに高級機と呼べる品質を精度だけでなく、長年にわたり使えることに主眼を置き研究・開発を行っていました。(日本の細かな技術が盛りだくさんに行われていたってことですね)

1957年、9月、ドローヴェ社(知らんw)のムーブメントに加工を施したタカノ銘のファーストモデルを発表します。「200」シリーズです。ドローヴェ社のムーブメントを使用したモデルは「ラコー型」と呼ばれ、タカノ前期の代表モデルとなりました。

その後、オリジナルムーブメントの開発へシフトし、1960年に当時、センターセコンドとしては世界一薄型の手巻き時計シャトー」を発売します。2…3年で世界一の製品作っちゃうところがスゴイなって思ってしまいます。

「シャトー」のモデル名は名古屋市制70周年記念事業として再建された名古屋城、および堅固で優美な「城」のフランス語に由来だそうです。センターセコンド付きのムーブメントの厚さはわずか3.5ミリ、現在でも十分薄いでしょって感じですよね!レベチ。

1961年にシャトーの高級仕様機である「シャトーデラックス」、「シャトーヌーべル」を発表します。

さらにさらに日本人特有の技術向上心は止まらず、1961年にはウォータープルーフ(防水)モデルを、1962年にはカレンダー付モデルを発表します。

なんだったら、レディースモデルも作っちゃう。アメリカ・ハミルトン社(これは知ってる方多いかも)との技術提携により1958年に国産最小腕時計(当時)である「オパール」を発表します。ムーブメントのサイズは12.1ミリ×11.5ミリ。巻き上げひげの素材にはエリンバーエキストラという軍用時計などに用いられる世界最高品質の合金が使用されていたそうです。こだわりがスゴイですね。今後に期待溢れるジャパンブランドだったのですが…

なんと「まぼろし~」になってしまいます。

1959年9月の伊勢湾台風によって工場が壊滅的な打撃を受けてしまいました。かねてよりの過大な設備投資などにより1961年11月頃には経営危機になり、(まあまああっけなく…とワラ)1962年 7月26日に高野精密工業がリコー社に買収されます。事実上、タカノブランドは終焉を迎えます。タカノは機械式腕時計において「薄型=高級機」であった時代に、世界一の薄型時計を開発・発売するなど高い製造技術を有していたにもかかわらず、腕時計ブランドとしては1957年から1962年までのわずか4年11か月しか存在していなかったため、時計業界において「幻のブランド」と呼ばれているのです。
 で、その「タカノ」ですが、この世から永久に抹殺されたのかと思いきや!なんと復活してるじゃーあーりませんか。

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東京時計精密の浅岡 肇氏は、新生タカノの復活を主導し、同社はタカノの商標を持つリコーエレメックスからライセンスを取得したうえでシャトーヌーベル・クロノメーターを作り上げました。なんとまあ2024年、去年の事です。限定モデルではないが、購入は抽選販売方式で、2024年8月中旬からの一般発売を行ったそうです。その価格は、88万円です。
ご興味ある方は抽選してみてね♡って去年~。

今年も売り出すんじゃないでしょうか。気になる方は、チェックしてみてください。

誕生石

天然ガラスってご存じかしら

こんにちは、高田屋の森田です。天然石やパワーストーンを扱う事の「あるある」かもしれませんが、私はスピリチュアル好きです。しかしながら、私は霊感は無く、ましてやヒーリング効果を与える事などは全くありません(笑)。また、石が発する効果などに関しては、信じてはいますが、ハマってることもないという…私の性格そのもので、まあまあいいかげんで中途半端です。

 最近、家で暇している時、時々「パワーストーン」を紹介しているティックトックを見ます。ライブや外部サイトで天然石パワーストーンのブレスレットや原石を販売されています。商品をライブで紹介しながら、販売しているがすごいのなんのってw。どんどこ売れていきます。同じ人が色んな種類のブレスレットを購入されていきます。配信者が「○○さんー今日もありがとうございます」とか言っているのですが…今日って(笑)どれだけブレスレットをお持ちなのでしょうか…。色んな効果のあるブレスレットをお持ちのその人は本当に毎日トラブルなく、恋愛などにも悩むことなく過ごしているのでしょうか。もしくはそれだけ持っていても、トラブっていて、お困りなのでしょうか。お洋服と同じように、気分やシチュエーションによって変えて楽しんでらっしゃるのでしょうね。

そのライブ販売配信を見て、気になった最近人気のパワーストーンをご紹介しましょう。

「リビアングラス」です。淡黄褐色した石です。今グイグイ来ている石ですよ!

その石の説明の前に色々お話しないといけません。お付き合いの程よろしくお願いいたします。

まず、「リビアングラス」は、大きな部類で言うと「天然ガラス」です。天然…って何?と思ってる方いらっしゃるかもですが、天然なんですwww。

その「天然ガラス」を説明するのには、「テクタイト」からお話します。

「テクタイト」は巨大な隕石が地球に衝突した際に、地表にあったガラス質を含む石などが宙に舞い上がり、上空で急激に冷えることでガラス状になり地上に戻ってきたものといわれています。多くの鉱物のような元素が長い時間をかけて地中深い高温高圧下で生成したのではありません。簡単に言ってしまうと「ドガーん」の後に出来た物です。

内容からもわかるように、最近の事ではありません(笑)恐竜が絶滅した時代の事を指します。

テクタイトは、古代から、宇宙より与えられた神聖な石として扱われてきました。(古代で宇宙とかの認識があったのか?とかは言わないで)

インドでは、ヒンドゥー教の最高神・クシュナ神の聖なる石「アグマニ(炎の真珠)」と呼ばれ、チベットでは「シャンバラ(理想郷)の石」と呼んで大切に守られてきました。

中国では、唐の時代の書物にテクタイトの記載があります。昔の人って凄いですね。

テクタイトの多くは、雷雨の後に発見されていたことから、「雷公墨(雷神の墨)」と呼んでいたそうです。オーストラリアの先住民族アボリジニは「マボン(魔法)」と呼び、病気の治療や雨ごいに使用していました。

このようにテクタイトは古くから不思議な力を秘めた石として扱われてきたのです。

大陸で発見されることが多かったせいか、日本の古代ではそういった記載はないようですね。残念ですね。これが「テクタイト」ですよ↓。

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チェコのモルダウ川周辺で発見された緑色や褐色の「テクタイト」は「モルダバイト」と名付けられました。(和名は「モルダウ石」)硬度は5から6です。

そして、「リビアングラス」は、アフリカのリビアとエジプトの国境に位置する広大なリビア砂漠で発見されたものを言います。水晶に似ていますが、結晶化して生成するものではないので、非結晶の天然ガラスです。隕石の衝突だと理由付けできるのは、隕石に多く含まれる希少金属であるイリジウムを含有しているからです。宇宙から飛来した巨大な彗星が地球に落下もしくは、地球に接近し空中爆発した際に、膨大な圧力と熱量で地表の岩石や砂漠の砂があっという間に融解され、ガラス質に変化して再び凝固して生まれたものですが、隕石が地球に衝突すると大地は3000度の温度に達するそうです。
まさに宇宙と地球の融合です。神秘的ですね。モルダバイトと同様、リビアングラスの硬度も5-6です。リビアングラスの色は透明に近い黄色からやや緑がかった色、または白濁した黄色です。

ぷくぷくとした気泡や白い小さな点(クリスタバイト)が見られ、表面は滑らかでざらつきがありません。なぜ滑らかというと、これはリビアングラスが砂漠の中でゆっくりと自然に研磨されながら固まっていったからだと言われています。黄色の石はシトリンやトパーズなどがありますが、リビアングラスの黄色はレモン色をぼや~っとさせたような…表現が難しいミステリアスな雰囲気を醸しだしています。

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先にお話しましたが、古代エジプトの時代から、リビアングラスは宝石の一つとして崇められていました。リビアングラスを使用したアクセサリーや彫刻品が王の墓から多く出土しており、あの有名なツタンカーメンのお墓からも沢山のリビアングラスのアクセサリーが見つかっています。中でも最も有名なのがツタンカーメンの胸元にはめ込まれたリビアングラスで掘られたスカラベです。エジプトでは太陽神ケペリの象徴として崇拝し彫刻や装飾品をお守りや印章であり、「再生」「復活」の象徴とされ、生命力を意味するスカラベがツタンカーメンの胸元につけられていました。実はこの「スカラベ」は長年「カルセドニー」であると言われてきましたが、ある科学者の研究の結果、天然ガラスの「リビアングラス」であると証明されました。

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中央のぼやっとしたレモンカラーのそれがそれです。

ここでリビアングラスの存在が浮き彫りになったのです。再びこのスカラベに注目が集まるようになり、「リビアングラス」が脚光を浴びるようになったと言われています。かといって、数が限られているとはいえ何でもかんでも希少性があり、高いと思われがちですが、そうではなく、リビアングラスの品質価値は、“インクルージョン(内包物)の少なさ” と “発色と透明度” が挙げられます。写真でもわかるようにそもそもリビアングラスはインクルージョン(内包物)が多い傾向にありますので、少なければ少ないほど希少価値は上がります。リビアングラスの最大の特徴とも言えるレモンイエローの美しい発色が絶対必要です。そして、やはり外せないのは透明度です。品質低いものは白っぽくなっていたり濁っていたりしますので一目瞭然です。なので騙されないでくださいね!

今回は、宇宙と地球の融合である「天然ガラス」のお話でした!

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