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高田屋のなんでも発信箱


なんでも透明化の時代
こんにちは、高田屋の森田です。ワイドショーは「フジテレビ」「週刊文春」「中居正広」「社員A」のワードで溢れかえっております。ベッキーが「センテンス・スプリング」という独創的な造語を造ったあの頃から男女間のチョメチョメ問題はすべてを失う恐れがあるので気を付けましょうね。10時間に及ぶ記者会見では、プライベート関係なしの開示請求的な質問もあり、昨今の「知る権利」、「透明化」の暴走が垣間見えました。
最近の時計には「裏スケルトン」モデルが多く存在します。それは、使用するガラスの加工技術の向上が影響しています。ガラスが「サファイアクリスタルガラス」になり、強度の向上も後押ししています。「裏スケルトン」は、1990年前後から多く見られますが、実は文字盤がスケルトンになっている「表スケルトン」の歴史の方が古いです。その誕生は200年以上も昔だそうです。最も有名なスケルトンモデルは、「世界で最も美しく、高額な時計」とされている懐中時計。天才時計師ブレゲが手がけた超複雑時計「ブレゲ№160」です。この超絶・複雑・懐中時計は「マリー・アントワネットの懐中時計」と呼ばれています。複雑機構をぎゅっと詰め込んだ、まさに芸術品です。そもそものマリー・アントワネットは、ブレゲ時計の熱烈な愛好者でもあったので、数点ブレゲ製の時計は所持していたようです。この時代の女性が時計を好んで持つというのは,さすがですね!かっちょいい。
そのマリー・アントワネットの懐中時計という名前で知れている「ブレゲ№160」ですが、どうもマリー・アントワネット本人が依頼したのかどうかはわからないそうです。
1782年、とある男性からの依頼だったそうです。その『とある男性』は依頼する際に「自分はマリー・アントワネット妃の使者である」と告げたそうです。しかも依頼内容がまた凄いのよ。「時間も費用も一切の制限を取り払い、複雑機構のすべてを盛り込んだ世界最高の時計を作ってほしい」でした。(追記で「出来る限り部品にはゴールドを使用」)
女性で1度は言ってみたい「ここから端までの掛かっている服、全て頂戴」的な!かっこえええぇぇぇ。ハイブランド店内で言ってみたーい!
…元に戻りますが、「とある男性」は「妃の使い」と名乗ったのですが、そこが本当なのかが未だわからず、マリーの心を射止める目的を持った高位の宮廷人とも言われているそうです。一体誰だったのでしょう。
この依頼後、アブラアン-ルイ・ブレゲさんは、製作に取り掛かりました。自社の愛好家でもある王妃、王家に捧げる最高品をと!
しかし、製作途中1789年、フランス革命が勃発し、アブラアン-ルイ・ブレゲは、暴動から逃れるため、スイスへと移住するなど、時計の製作は一旦中断されるということに見舞われます。すると…ほどなく王妃は、革命裁判により処刑されてしまいます。ブレゲさんは、王妃の死を知ってなお、王妃のために時計を作り続けました。依頼注文から44年、王妃の死から34年経った、1827年に遂に伝説の時計「NO.160」は完成します。実はアブラアン-ルイ・ブレゲ本人も、時計の完成前の4年前にこの世を去っていたのです。アブラアン-ルイ・ブレゲが亡くなった後、製作を受け継いだ弟子たちの手により完成しました。
ちょっと待てよ(キムタク?)。この依頼には「時間と費用」の制約がありません。時間は44年。では、かかった費用…支払いは?依頼人は処刑、もしくは誰かもわからない状態です。調べましたが、支払いに関しての記述はございませんでした。おそらくブレゲ社の最高傑作への挑戦として製作したのでしょうね。

さて、その紆余曲折あった「ブレゲ№160」の所有者は、転々としたのち、1983年にエルサレム美術館から盗まれ、2007年12月に発見されます。良かったです。
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ミニッツリピーター(時刻を音で知らせる機能)
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トゥールビヨン(時計の姿勢による重力のバラツキを相殺する機能)
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スプリットセコンド(独立した2系統のストップウオッチ)
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パワーリザーブ表示(ゼンマイの巻き量を表示する機能)
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均時差表示(1日の時間のバラツキを表示する機能)
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自動巻き(ブレゲ独自の自動巻き)
これらの機構が入っておるそうです。すごすぎるぅ。これって分解掃除できるのかしら(笑)
2004年、ニコラス G. ハイエックは、ブレゲ社にこの素晴らしい時計の完璧なレプリカを製作するよう命じました。命じるって…いったい…ニコラス G. ハイエックって誰よ!
スウォッチグループの創始者だそうです。とても「えらい人」なんでしょうね。
この時計に組み込まれた数多くのコンプリケーション を再現するにあたって、頼りになるのは当時の古い資料のみだったので、ブレゲ社の技術者やウォッチメーカーにとっては挑戦 でした。調査はブレゲ・ミュージアムが所蔵するオリジナルのデッサンを始め、多くの協力によって行われました。また、プラスラン 公爵の時計といった精巧な時計との比較を通じても、当時の時計 デザインや技術について新たな発見がありました。プラスワン侯爵…知らんけどw。まいっか。こうした研究のおかげで、現在では一部失われてしまったノウハウまでもが甦り、ブレゲ社は伝説の時計を原型に忠実に再現することが可能になり、完成したそうです。
でもこの時計は、非公開されているそうです…ケチ―!

ベリルは、色違いで価格違い
こんにちは、高田屋の森田です。私には姉がおりまして、女の子の子供が2人おります。私から言いますと、姪っ子ちゃん。下の小学1年生の姪っ子ちゃんは、とても面白い。…というか怖い…というか恐ろしい…というか…。
先日、その姪っ子ちゃんが、寒空の中、走って来たのか、頬と鼻を真っ赤にしてお店に飛び込んできました。息を切らしながら「これ鑑定してください」と言いながらジップロックを差し出してきました。「ナニナニですか?」と言いながらその袋を受け取り、中に入っている塊を出してみました。すると姪っ子ちゃんは、目をキラキラさせながらお話始めました。
「公園で拾ってきた石やねん。めっちゃキラキラしててキレイやし絶対水晶やと思うねん。だから鑑定してもらって水晶やったら売りに行くわ!」というのです。前半の太文字部分だけなら、カワイイのですが…後半の内容が、小学1年生とは思えない。(笑)
さて、その塊は、石ではなく「コンクリート」で、色んな混ざり物があって、キラキラした部分がありました。ガラスかな?水晶ではありませんでした。自信たっぷりの「どや顔」の姪っ子ちゃんを前にして、がっかりさせたくないな…と思い(甘やかせすぎ(笑))
「残念だけれど、水晶ではなさそうだけれどキラキラしてて綺麗なので、私に買い取らせてください。そうですね…200円になります。」と答えて200円渡しました。さっそく自分のお財布を鞄から出してきて、満足げに200円をそそくさと、しまっていました。来るたびに「コンクリ」持ってきそうで怖いですし、それよりも「換金」という手法を実行しようと考えたことが怖かったです。で今月の石のお話ですが、前置きの内容とは一切関係ございません。「3月の誕生石のアクアマリンについて」です。
3月の誕生石は、4種類ありますが、1番有名な誕生石は」「アクアマリン」です。
水色した可愛らしい石ですよね。
アクアマリンはベリル(緑柱石)という石の色が「青色」「水色」したものを言います。生成する際に微量な鉄分が含まれることによってに青く発色します。
ご存じない方が多いと思いますがエメラルドはこのアクアマリンと同じベリルという石です。微量なクロム含むことによってベリルは、緑色に発色します。その緑のベリルは「エメラルド」という名前になります。
このようにベリルは生成する際に、含まれる成分によって青色・緑色、そしてその他の色にも変色します。そして、発色した色によって名称が変わります。
ピンク色は「モルガナイト」
変色(青緑⇔赤紫)は「アレキサンドライト」
金色は「ヘリオドール」「ゴールデンベリル」(そのまんま)
赤色は「ビスクバイト」「レッドベリル」(そのまんま2)
透明石は「ゴシェナイト」
このなかで珍しい石とかってあるのですか?と尋ねられましたら…私的には「ビスクバイト」「レッドベリル」とお答えします。他の名称で「レッドエメラルド」とも言われます。「レッドベリル」よりも」「レッドエメラルド」という表現の方が、インパクトつよ感がありませんか?緑色のイメージの「エメラルド」がレッド!…みたいな…。私だけw?
気を取り直し!
珍しいということで選んだ理由は、インパクトつよの「名称」だけでなく、「ビスクバイト」は、1カラットを超える大きさの石がほとんど採れず、採算も合わないために、採れるアメリカの鉱山は全て閉山してしまっています。現在出回っている「ビスクバイト」は、かつて産出した石が取引されているようです。そしてカットすると、小さくなるということが理由かわかりませんが、原石のままの石が多いようです。コレクター需要ですね。
…話、逸れましたね(笑)←いつものことですが
そうそう、アクアマリン。今月の時計「発信箱」は、フランス王妃マリーアントワネットの時計の事をお話しております。何と偶然に繋がるのですが、「マリーアントワネットは、ダイヤモンドと共にアクアマリンを愛した」そうです。
と、いうだけで何か特別なジュエリーやいわくつきのジュエリーなどといったお話はございません。以上です。
基本的にダイヤモンド以外のカラーストーンの価格や評価は、色や透明感や産出量で違いが生じます。
ルビーやサファイアといった貴石ではないけれど、綺麗で鮮やかな色の石のアクアマリンは、別名がついて、高額で取引されています。
その別名は、「サンタマリア」や「サンタマリア・アフリカーナ」と呼ばれています。深い鮮やかな青色をしたアクアマリンで、産出地のブラジルのサンタマリア鉱山からちなんだ名がつけられました。
しかし、一気に有名になり、価値が上がったため需要も爆上がりしたために、トランプ大統領ではありませんが、「掘って掘って掘りまくり」しまして…
枯渇してしまい、閉山します。
サンタマリア鉱山が閉山された後、アフリカのモザンビークで鮮やかなブルーのアクアマリンが発見され、「サンタマリア・アフリカーナ」と名付けられました。歴史は繰り返される…とは言ったもので、再び「掘って掘って掘りまくり」…結果はやはり…モザンビークの鉱山も閉山します。現在も深く鮮やかなブルーのアクアマリンは希少性の高い高価な宝石として取引されています。下の写真のような色の違いがあります。

ブルートパーズのようで、ブルートパーズ以上の透明感とツヤ感がありますね。うちゅくしい。
しかしこれも「ビスクバイト」と同様、鉱山無き石なので、現在出回っていある石はかつて産出されたものが取引されています。
見つけたらじっくり見てみてくださいね!